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BLOG 2022.10.18
[木の家]を考える。
難しいことを言うようですが、
みなさんが思い浮かべる「木の家」と、
建築構造としての木造住宅というのは、
決してイコールではないことが多いのが実態だと思います。
完成した「木のお家」を訪れた方は、、
「さすが木の家、ぬくもりがあるし
木の良い香りがするわぁ」という感想を抱かれるかもしれませんね。
でもその感想って、
無垢の木製フローリングとか、もしかしたら壁に木の板が貼ってあったりとか
いわゆる仕上げ材料に対する感想なんです。
つまり、コンクリート造の家でも
表面(目に見えるところ、手や足が触れるところ)に木があれば、同じ感想になる可能性があるわけ。
↓。これは、誰がみても木の家。
ですよね?
でもこの家だって実は、
完成してしまえば
一般の方には
木造住宅かどうかは判別つかなくなってしまいます。
何が言いたいかというとですね、、
ことさら
「木の家」、とか「無垢」とか、「自然」とか、
そういった木のポジティブなイメージを
前面に押し出したうたい文句は、
フェアではないんじゃないかなぁということ。
「呼吸する家」とかいうと、何となく良さげなイメージを抱くかもしれませんが
極論、構造材(柱とか梁とか)は
できれば呼吸しないほうが良いと思っています。
家が息をするたびに動くことを考えたら、嫌でしょ?
サーモウッドとかっていう材料がありますが、これは木を高温で殺して
呼吸をさせないようにした材料だったりするんですね。
言い換えると、死んだ木です。
さてさて、言葉遊びはここまで。
また機会があれば、こういったお話も。。
今後も出来るだけ、フェアに建物の本質、
木造住宅の良さ悪さ両面を伝えていけたらと思っています。
悪いところ(扱いにくいところ)があるから
大工という職能が求められるわけですからね。