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BLOG 2024.06.27
B/N @奥田元宋・小由女美術館
B/N 2019 12/18
借景を考える、に続いてのケーススタディ。
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先日借景(誤用)について書かかせてもらったところですが
所用で訪れた同美術館で、
正しく借景の例を撮影させていただきました。
空の青さをもここまで見事に拝借されているケースは、なかなか見ることができないのではないでしょうか。
さて
借りることは、当たり前ですが返すことを前提にしています。
例外はありますが、200年前の建築物(と庭)は現在よりはるかにもろく、簡単に壊れて無くなるものだったものでしょう。
そういう意味では、このコンクリートで作られた建築物(と庭)は、200年後もあまり変わらない姿で残っていて
あたかも借りたものを返す気がないように見えるかもしれません。
それでは、結局正しく借景ではないのでは?
いやいや 自然の景色を借りているのは何か(誰か)、という観点で考えると、やはり正しいのでしょう。
言葉の意味を考えることに意味はないと言ったばかりですが
このネーミングには東洋の美しい思想が強く反映されている気がして、面白いなぁと思います。