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BLOG 2020.01.07

植栽のためのライティング

寒空の下で撮った一枚をもと
植栽のための照明計画について考えてみます。
 
IMG_0912
@大野浦の家。
 
この光景をみて、どのように感じられるでしょうか?
実はこの照明計画(配置)は、セオリーには反していると言うことができます。
 
夜間の外構照明は、基本的に月の光を補助することを主眼に
照明機器、配置を検討することがセオリーだと考えています。
家から外をながめたとき、より自然なカタチで庭を楽しむための考え方ですね。
月の光を補助してやる、ということは
つまり上空からの光の量を増やしてやる、ということを意味します。
ただ、空中に照明機器を配することは現実的ではありませんから
実際には、建物の壁の出来るだけ上のほうから植栽を照らしてやることが多くなります。
 
この方法は、家から庭をぼんやり眺めて楽しむという用途に最適と言えます。
 
しかし実は旭工務店で最もよく使うのは、地面から上方向を照らしてやるスパイク型のスポットライトです。
 
022 ポーチ夜景
@地御前の家
 
下から上を照らすわけですから、セオリーからいうと全く逆で
悪い言い方をすると、「不自然な」照らし方と言えます。
不自然なんですが言い方を変えると、より演出的なんですね。
つまり、意図して不自然な配置をしていると言って良いかと思います。
 
この写真のようシンボルツリーを道路に対して配置する場合
家の中から庭を長時間眺めてやる、というよりは
外から建物をみたときのアクセントとして植栽をおいているわけです。
外から建物を見るのは多くの場合、比較的短時間ですから
より強い印象と演出が求められることがあります。
 
大野浦の家の場合、地面から上方を照らす配置ではありませんが
実は完全な逆光を意図して配置しています。
美しく仕立てられた植栽のシルエットを強調するため
あえて不自然ともいえる演出的な効果を狙っているわけです。
 
「植栽のための照明」 ですがこのように
何を狙って、どういう風にみせたいかという思いをもって
機器や配置を検討する必要があるんですね。
旭工務店では、プラン初期段階から照明計画について
照明専門メーカーである大光電機さんと一緒に検討を行っています。
 
https://www.lighting-daiko.co.jp/consumer.html
(大光電機公式HP)
 

@扇園の家。
IMG_8522