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BLOG 2020.01.19

ポストの配置@串戸の家

串戸の家のポストは、
NASTAさんのQUALという製品を採用しました。
このポスト、通販のAMAZONと共同開発したもの、詳しくは以下をチェック。
QUAL公式↓
https://www.nasta.co.jp/special/qual_d-all/qual/index.html
 
IMG_1232
 
ポストの製品単体の機能を考えることはポストメーカーさんの仕事ですが
私どもの仕事で重要なことは、ポストをどこに、どのように配置するかです。
 
ポストの機能を考慮してどこ(取り付け高さ等)に配置するか、ということもありますが
大きな検討事項としては、
家の壁につけるか(建築工事)
家から離して設置するか(外構工事)、だと思います。
分譲住宅だと多くの場合後者ですね。
大体アルミの柱のようなものを建てて、その柱にポストをくっつけています。
 
それぞれにメリットデメリットがありますが
今回のように既製品にするか、造作でやるかは別として
旭工務店では基本的に建築工事として建物につけるのが標準です。
なぜでしょう。
単純に、玄関ドアからわざわざ道路のほうまで郵便物を取りに行くのが面倒なケースが
多いから、距離を優先しています。
 
もちろん、家につけることのデメリットもあります。
これは、家から離して設置することのメリットといっしょの話なのですが
配達する人(他人)が、自分の敷地に対して 多く侵入するかどうか、です。
 
この点は、実はインターフォンの位置を考えることと共通します。
ゲストや、配達人が玄関に来る前に(屋敷をまたぐまえに)
無断で、直接玄関まで来てしまうか
建物から離れた場所で一度立ち止まり、主人の許可を得た上で建物に近づくか。
 
大きなマンションの共同エントランスの集合ポスト、
インターフォンをイメージするとわかりやすいかもしれません。
多分、共同エントランスからのコールがなく、いきなり
自分の部屋の玄関まで
他人が来たらビビリますよね。
インターフォンが、玄関から離れた場所にあると
他人の接近に対して
身なりや心の準備をする時間が稼げるわけです。
 
そういう意味で言うと、分譲住宅のポストの位置は
大体、玄関から2M程度離れたところで、
敷地ぎりぎりでもない、微妙な位置のことが多いので
両者の中間をとった、無難な(よくも悪くも建売らしい)配置といえるのかもしれません。
あとはたぶん施工上の勝手で、経済的な都合も、タブンにあるとは思います。。
 
ポストの配置には
オープン外構が主流という
昨今の住宅事情も大きく影響しています。
敷地に沿って高い塀があって、門扉(ゲート)があるような屋敷では、大体が
その扉にポストと呼び鈴があるはずです。
閉まっている扉を勝手にくぐり抜けて、玄関までこられたら
それはもう通報案件でしょう。
 
さてさて、ポストについて考えてみました。
細かい話で、家づくりにおいてはあまり話題にならないトピックではありますが
場合によっては設計者の思想や施主の価値観が色濃くあらわれるところなので
非常に興味深いですね。