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BLOG 2020.08.28

P.S.続き/応接スペースの模様替え@事務所

http://asahi-koumuten.com/blog/26339.html

 
この棚のデザイン、家具好きな方なら誰もがぴんと来ると思います。
そう、ネルソンベンチのデザインを参考にしています。
これですね。

ig_prd_ovw_nelson_platform_bench_03
(ハーマンミラー社公式より無断転載。)

 
ただ、ネルソンベンチを最初から意識していたわけではありません。
デザインのプロセス的には
 
*取付金具等を省いた棚一枚の構成を前提

*シンプルな構成上、棚板見付面のボリューム(厚み)が欲しい

*40mm以上の厚い板材は高価
*  〃        は重量が重くなる
基本的にはアマリモノを利用するスタンスであり
棚板一枚で壁に固定しますので、棚板自身の荷重もできる限り減らしたい
 
という感じで
格子状に組むことを考えついた、というわけです。
それから、ネルソンベンチの組み方を参考にしました。
 
余談につぐ、余談になりますが
ネルソンベンチ、
ベンチといえば、もうこれしか出てこない、というレベルの製品で
手元に置いてみたい、と考える方も多いでしょう。
この家具、有名だからこそ
世の中にはリプロダクト品(模倣品)が多く流通しています。
正規品だと約20万円、模倣品だと2~3万円ですかね。
 
このリプロダクト品、見たことは無いので
断定はできませんが
おそらく
正規品と一番違うのは、寸法精度と仕口だと思います。
こういった格子状の材料を組み合わせる仕事って、
材料加工に
通常の製作機械は使えません。
要は、職人のウデが必要なんですね。
 
直線を強調したこういったデザインは
機械でちゃーーっと、作れてしまいそう(実際精度の悪いものであれば、簡単に作れます)
ですが
実は加工の精度がすごく求められるデザインなんです。
うちが今回作ったもの↓
SIGUYI
こういうとこです。なので、正直 本物と比べると圧倒的に違いが出てしまいます。
 
そういう意味では、ネルソンベンチ
通好みの家具になるかなと思います。

逆に
「細かいことは良いんだよ」、って方にはリプロダクト品で良いかな、
というデザインでもあります。