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BLOG 2022.04.02
アルコーブへの憧憬
唐突ですが、
ドラえもんが毎晩 押入れの中で寝ることは、多くの方に周知の事実だと思います。
じゃあ、どうして押入れで寝るのか。
冷静に考えると、
のび太と布団を並べて寝るのが、自然じゃないですか?
なぜドラえもんは、押入れで寝るのか。
合理的な理由として最も納得できるのは、
「押入れで寝るのが好きだから」とか「何となく落ち着くから」
といった感じでしょう。
さて、ドラえもんにとっての押入れに限らず
自分だけのために設えられた、特別な場所というものへの憧れは
多くの方が持ってらっしゃる(かつては持ってらっしゃった)のではないでしょうか?
その原風景のひとつが、
押入れの冒険だったり、小さい頃友達と一緒に造った秘密基地だったりするんだと思います。
そういうものへのかつての憧れを
注文住宅の中で実現する場合
一般的には「書斎」というカタチをとることが多いのでしょうかね。
いずれにしても、その場所は
あけっぴろげな感じではなく
どことなくこじんまりとするような雰囲気が、しっくりくるのでは?
さて
前置きが長くなりました。
アルコーブベッドの完成です。
LDKのすみっこ。
階段の上がり口(踊り場)に併設されています。
地味にこだわったのは、ベッド面の高さの設定。
この場所に、ラクに入るだけであれば
もっとベッド面の高さを低く抑えたほうが良いと思います。
でも、ラクさだけを求めたわけではないので
(そもそもラクに横になりたいのであればリビングに普通のソファがあります)
あえて高めに設定しました。
本当のことを言うと、
えっこらせっと、ちょっと入るのに苦労するくらい高くしてみるのも面白いと当初は思っていました。
それこそ、押入れの中段くらいの感じです。
ただ、小さなお子様にとってはこのくらいの高さでも十分、
特別な場所に入っていく感じを演出できると思いましたし、
何よりマグカップを片手に入るのに
難儀するようでは、微妙だな、と。
ということで、なかなかバランスをとるのは難しかったんですが、
まぁまぁ丁度良いくらいに落ち着いたかな、と思います。
昼間は、専用の小窓からはもちろん
階段上の吹き抜け部分に設けた窓から年間を通して安定した光が臨めます。
さて、
お気づきになられたでしょうか?ベッド生地のカラーリング。
そう、ドラえもんを意識しているんですね。(嘘)
階段上からのショット。
2階から降りてくるときには、思わず
この場所に落ち着いてしまいたくなりそうです。
アルコーブからの風景。
LDKのスミッコから
全体を見渡せる。
こちらからは全体を見渡せるけど
隠れようと思えば実はちょこっと隠れられる。この安心感と、何ともいえないわくわく感。
大好きな本や、マグカップなんかも背もたれ側に設けたカウンターにおいて置けます。
大切につくらせていただいたこのお家の中でも、
特にお気に入りの居場所にしてもらえたら幸いです。