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BLOG 2022.04.08

バゼロにオリジナリティを-2@大竹の家-i

フラット対面型のシステムキッチンの一部を
造作で仕上げた、っていうお話。
完成の写真です。
 
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数組のお客様にこのお家見学いただいたんですが
お客様の声で、印象的だったのは、
「なんかすごいまとまってるよね。この家」というご意見。
(このお声には、正直ニヤリです)

 
全体としては、施主の嗜好が全くぶれなかったというのが
その主な要因なんですが、
このキッチンの果たした役割は、小さくありませんでした。
 
これは、ケースバイケースで検討すべき問題なんで
どちらが良い悪いはありませんが
もしも完成品のシステムキッチン(バゼロ)をそのままおいていた場合
キッチンの存在感は、もっと大きくなっていたでしょう。
悪く言うと
ステンレスの異質な感じが空間の中で際立つことになっていた、と言い換えることができると思います。
比較のため、同タイプのキッチンをそのまま置いた場合。↓。
14-2階-キッチン-1024x731
地御前の家の場合は、
キッチン(ステンレス)の存在感をむしろ、より主張したかったので
これが「正解」だったと今でも思っています。
 
大竹の家の場合では
床に貼ってある無垢のフローリングを造作でみせていくデザインを採用したことで
ステンレスの部分(既製品の部分)の見え掛かり面積は最小になりました。
と、、いうことつまり
このキッチンは、
より 造り付けの家具のような感じで空間に馴染むことに成功したといって良いでしょう。
 
もっと分かりやすく言うと
この空間を訪れた方にとって、
この「部分」(キッチン)が、カッコ良い!っていう印象をもたれることではなく
なんとなく「全体」として、この空間カッコ良い!っていう印象になることを
デザインの上で意図したわけです。
実際、
「このキッチン、カッコ良いねー!!」って言った方は
ひとりもいらっしゃいませんでした。
 
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壁や床との取り合い箇所には
特注で製作したステンレスの部材を採用しました。
ディテールに思いを込めることは
極めて大きな差を生み、
より全体の完成度を高めることにつながっています。
重ねて、ご協力いただいたメーカーさんには感謝。
 

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引渡しの際には、メーカーの担当の営業マンが仕上がりを見るなり、
「うちのキッチンにはとても見えないですね。」と苦笑されていました。