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BLOG 2024.03.19
アカウンタビリティ
次の現場。既存住宅のリノベになるのですが、
屋根の防水工事が含まれていまして
本日材料メーカー、施工業者と同行調査行いました。
ご覧のよう、このお家は陸屋根(ロクヤネ)となっています。
陸屋根ってのは、瓦とかで仕上げた屋根のように
屋根が斜めになっていなくて、見た感じ水平になっている屋根のこと・
一般的に木造住宅に採用されることはあまりありません。
現在、築13年とのことですが
おそらく10年くらいを目安にメンテナンス工事が必要な内容になると思います。
一般的な木造住宅に採用されにくい
理由の一つがそれ。
すなわち、陸屋根を採用するということは
その費用を織り込んでおく必要があるということ。
10年単位でメンテにお金がかかるなんて、良いことなくない?
なんでそんなことすんの?って疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
それでは、陸屋根の利点とは?
色々ありますが、
大きな利点としてあげられるのは
建物の高さを抑えられることでしょう。
高さを抑えられるということが利点になると言うことが
ちょっとピンとこないかもしれませんので補足。
それは低い方がカッコ良いとかと言う見た目の問題ではなく、
法律や条例で決められている高さ制限の関係で、
仮に普通の屋根だったら、3階建てまでしか建てられなくても
陸屋根を採用することで4階建てが建てられるっていうケースが世の中にはあるって言うこと・
つまり経済合理性の問題なんですね。
例えば、
アパートとかテナントビル等、収益物件であれば
メンテナンス費用が多少割高になっても
屋根の分の高さをけずって、階数(部屋)を増やした方が、
トクでしょっていう感じでイメージしてもらうと理解しやすいかも。
あー、もっと分かりやすい陸屋根の利点、
屋上利用ができるってのもありますね。
一般的な木造住宅でも、同じような陸屋根を部分的に使うケースが実はあって
それは2階のベランダ(物干場)の床です。
さて
、、長くなりましたのでそれぞれの屋根の特性については
切り上げ。
何が言いたかったというと
このお家を建てた業者のアカウンタビリティ(説明責任)が云々と言うことでは
決してありませんので誤解なきよう。
ただ、
家づくりのパートナーとして選ばれた業者は
専門知識を持った人間として
可能な限りベストの方法を提案すること、
特性を、できる限りクライアントに理解いただく
その責任を、自問し続けないとなぁと
改めて思ったと言うこと。
一般的でないこと、
変わったこと、チャレンジングなことを提案する場合は
特に注意しなくては。。