NEWS & BLOG

BLOG 2024.10.14

光のつよさ、弱さ

現在プラン中のお家、
子供室の配置について、北側に向けてください。
というご要望をいただきました。
 
どういったご意図かというと、
北側の柔らかな光を取り入れることで
勉強に集中しやすいだろうとのこと。
 

 
子供室でどのように過ごして欲しいか。
どこで何をしてほしいか・
今回の場合は、リビング等共有部での学習ではなく
子供室での学習環境を重視されているのでしょう。
 
さて、北側に向いた部屋(窓)というのは
今回のお客様がおっしゃるよう
環境次第では
「やわらかい」光を取り入れることが可能です。
 
それでは、やわかい光とはどのようなものでしょう?
 
1DE2B8A8-8364-425C-8451-7402E4C63781_1_105_c

 

65C17599-0808-4625-8405-F74A017E4220_1_105_c
 
扇園の家で、具体的に考えてみましょう。
上の方、南側に向けたダイニング。
下の方、北側に向けたサニタリー(脱衣室)。
同時に撮影したものです。
 
みなさん、どちらが柔らかいと感じますか?
よく分からないっておっしゃられる方もおってかもしれません。
 
窓の外の樹木に着目してみてください。
同じように窓の外には樹木が配置されていますよね。
ダイニングの方は、影が室内に伸びていますが、
サニタリーの方は影が入ってきていません。
もうちょっと正確に言うと、
日と影のコントラストが
強いか弱いかの違いがあります。
 
光の強さはすなわち影の強さ(濃さ)なんですね。
 

537323D7-BCE0-4EEF-A786-F76227184192_1_105_c
 

56FDA956-21E4-462F-8C3F-4E5FBF3C4AB5_1_105_c
 
樹木に限らず、たとえば冬の時期、南側の窓際に立てば
自分の影ができ、何かを置けば
その影(陰)ができます。
北側の窓では、そのようなことは起こりません。
 
そのような現象を良いと感じるか、悪いことだと感じるか
は人によりますし、用途によります。
 
一般的にいうと、冬場において
部屋にあたたかな日が入ることは、好意的にとらえる方が多いですが
日が入ること(影ができること)をノイズとしてネガティブにとらえる方もいらっしゃいます。
 
たとえば、
画家のアトリエなんかは、意図的に
北側に向けることが多いかもしれませんね。
 
どちらが良いとか悪いとか、そういうことではありませんので
誤解なきよう・
住まい手が、どういった空間をのぞむかをしっかり
把握した上で
設計に反映していくことが大切なんですね