さてさて、峠の家。
3種類の屋根を組み合わせた構造になっているのは
先日ちょこっと触れました。LDK、主寝室部分は平屋で寄棟になっているのが特徴的なんですが
そのうちのLDK部分は勾配天井(吹き抜け)となります。
今まで平屋部分で勾配天井にするのは何度もやってきていますが
寄棟で、、となるとコトは簡単にはいきません。

↑これはポーチ(車寄せ)部分なんですが
ここは片流れ屋根で勾配天井にします。
で、片流れ屋根で勾配天井にする場合、まぁいろんな方法があるんですが
一番シンプルなのはこういった感じで母屋(小屋梁)の高さをどんどんあげていってやる方法。
これは片流れ(切り妻)で、出来る方法。
寄棟の場合、、
もうちょっと難しくなります。

こんな感じでとったLDK空間、
丸をつけた柱(通し柱)、これに向かって(ここを頂点として)屋根を組んでいきます。

まずは一本、勾配になっている梁(隅棟)をかけて、

反対側の隅棟をかける
したら、2つの隅棟の間をつなぐ梁をかけて


登梁(母屋)をかけたら、、
大枠は完成。

あとは細かい骨組みをいれていきます

見上げるとこんな感じ。
ここまでいくと、あとは垂木をかけて、、
って感じで通常の手順になります。

寄棟自体、わりかし難しい(手間のかかる)屋根ではあるので
普段はあまり採用しません。
このお家の場合
敷地形状と、要求される平面計画上、
自然と、、
寄棟を採用することで
合理的かつキレイな建物になったと思っています。
上棟の一幕@峠の家
プロジェクトストーリー 2022.12.11