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BLOG 2021.04.16
続き。和室の設え@柿の浦の家
和室の設え。
柿の浦の家では、
和室を客間として、家のいちばん良い場所に配置しています。
フツウにいくと
ここにはリビングかダイニング、もしくは寝室が来るでしょう。
ここに和室(客間)をとる、というのは
非常に保守的な考え方といえますが
それは良い悪い、ではないんですね。
お越しいただくお客様だけのために
ホストとして場所を準備する(設える)、
すごく素敵な考えだと思います。
フツウは、できないんで
尚更感じますよね。
さてさて、
和室の設え、私どもの言葉で言うと造作、といった方が通りが良いかもですね。
フツウの部屋(洋室)と比較したとき、
造作箇所が段違いに多いのが、ちゃんとした和室といえるでしょう。
造作箇所が多い、というのは、
要は職人の手間がそれだけかかるということです。
例えば、建具。
統計をとったわけではないので
はっきりとは言えませんが、皆様の身の回りのお家、
建具職人が現場でカンナを振るうこと、
まずほとんど無いのではないでしょうか?
おそらく
ウッドワンとかダイケンとかそういった建材メーカーの既製品が使用されているはずです。
また
既製品の中でもおそらく95%以上は、表面に木目調の樹脂シートが貼ってあるものと思われます。
そういった製品は、カンナをかけようと思ってもかけられないんです。
この和室の建具、カンナがかけられるのは、無垢の木材だから。
樹脂シートにカンナは、あてられませんよね?
当たり前のことなんですが、
当たり前の感覚として理解できる方、おそらくどんどん減っていくんでしょう。
もっというと、
カンナって何??っていう方がどんどん増えていくんでしょう。
私どもの感覚だと、ちゃんとした和室には
職人がちゃんと手間をかけた建具が必要です。
ちゃんとした和室というのは
ちゃんとした大工にしかつくれません。
大工が手をかけた部屋を
台無しにすることはできませんよね。
つづく。