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BLOG 2019.12.28

塗装のひと手間@串戸の家

足場解体を年内に予定している関係で
外部の工事の追い込みをかけている串戸の家ですが
木部材の塗装仕様の打合せ~施工を実施しました。、
全体を淡いグレー色のフラットサイディングでおおった外観において
重要なアクセントになってくるシャッター開口部の木製見切りについてです。
 
木材に使用する塗料については、
旭工務店はさまざまなメーカーのさまざまな塗料を試行錯誤してきた経験があります。
とりわけ、弊社が設計する建物は
木材を外観上の重要なアクセントにするものが多いですので。
木製格子なんかはその代表パーツです。木製格子については以下をチェックしてみてください!
http://asahi-koumuten.com/blog/23953.html
最近は、
発色、感触を重視する場合はオスモ社のオスモカラー
雨が掛かるような耐久性が求められる箇所には、キシラデコール、コンゾラン
を標準仕様にしています。
 
さて、今回のケースですが
玄関廻りのタイルに古木の雰囲気のある木目を施したものを採用した関係で
それにあわせて少し深みというか、ヴィンテージ感を出したいという趣旨で仕様を考えました。
ここらへんの微妙なニュアンスの要求に対しては
長年一緒にお仕事をさせていただいてきたプロの塗装屋さんとの打合せの中でしか
より良い方法を生み出すことが出来ないと考えています。
 
はたして、決まったやり方としては以下のようなもの。
1、耐久性のあるコンゾラン(シルバーグレイ色)を下塗り。
2、ラッカー吹付け、ふき取り、サンドペーパーがけ。
3、ガードラック(リフォーム用)を上塗り。この色は調色してもらってオリジナルブレンド。
 
通常は1だけで終了ですが
今回は、2の工程で落ちきらない吸い込みの強い箇所のシルバーグレー色が
木目に力をあたえ
3の仕上がりに深みを与えることを意図しています。
 
あまりヴィンテージ感を強調しすぎると
新築の家では、そこだけ浮いてしまう恐れがありますので
今回は節のある木目の荒い木材ではなく、無節で木目の細かい木材を選定しています。
ジーパンにたとえると、クラッシュジーンズのように穴を開けてしまうのは やりすぎ、
まぁほどほど良いくらいの色落ちのもの、という感じを狙いました。
 
こんな手間かけるくらいなら、最初から古木を使えば?というご指摘を受けそうですが
まぁそれはそれとして、ですね。
新築の現場で使う材料としての礼節の問題もありますし
「新品のヴィンテージジーンズ」と、中古(本物)のヴィンテージジーンズは
それぞれに異なる良さがあるのだと思います。
 

IMG_1097
右上においてあるのが、玄関廻りに使うタイルのカットサンプル。下塗りの上に試し塗りして色決めをします。
採用予定のタイルは以下のようなもの。
https://www.sanwacompany.co.jp/shop/p/TL49041/
 
IMG_1098
狙い通りの感じに仕上がりそうです!