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NEWS 2021.09.24

深刻なおはなし

どちらかというと、弊社は楽観的に考えていたわけですが
木材価格の高騰、少なくとも来年4月くらいまではとどまる事なさそうです。
 
現在(9月末時点)と
今年の3月と比べて、木材の仕入れ値は約1.5~2倍程度上昇しています。
それを、実際の金額で言い換えると
1軒あたり、150~200万円くらいです。
建設会社によって、バラつきはあるでしょうが
これが、弊社の実態です。
 
それが、
今後 更に価格が上がっていきます。

 
さきほど、とある材木商の社長と話をしていたんですが
その方いわく
今後価格が下がることは、もう期待できないと見てるとのこと。
 

 
なぜ、当面下がらないと言えるのか。
確認申請の数(着工予定)と、実際に着工している数に大きくギャップがあるというのがその理由。
つまり、本当は着工したいんだけど
木材調達の問題で、着工できていない現場の数がハンパ無くあるということ。
ってことは
圧倒的に供給に対して需要が上回っているわけですから
値段が下がる道理がないということです。
 

 
なぜこういう事態になってしまったのか。
いろんな要因があると思います。
 
いわゆる国内の「林業」が抱える問題。(政策の問題含む)
国際情勢の問題。(コロナの影響や海外の需要供給バランス)
日本の国際的な競争力(経済力)の問題。
 
こんなことって、私どもで何か対応出来ることじゃないですか・
(だからこそ、楽観的に考えていたってこともあります。悲観的に考えてもしょうがないよねって。)
 
で、この状況が進んでいくと
本当に、
フツウの人がフツウに働いていれば、自分の家を建てられるんだっていう
人として当たり前の希望が持てなくなるということになってしまいます。
 
それって、国によって保障されるべき基本的人権にかかわる事態だと思うんです。
 
よく、日本はもう先進国じゃないんだよ、なんて風潮がネット上を中心に
蔓延していたりするわけですが
半分、揶揄というか
それを本当に信じている方はそんなに多くないんじゃないですか。
それでも、本当は日本の力(日本人が生み出すもの力)ってやっぱりすごいんよと。
日本は恵まれているよねって。
 
そういった期待や思いって
庭付き一戸建て、マイホーム、
それを目指していた時代の日本の力が根拠なんじゃないかと思うんですよ。
いくら古い価値観だと言われようと
今の日本の本質的な力ってものを育んだのは、その価値観なんじゃないですかね。
 
 
それが、この今の状況をみると
本当に日本ってやばくない?って。深刻なお話。
 
こんなこと、はるか昔からもっと影響(ダメージ)を受けている違う業界の方から言わせたら
何をいまさら、って言われるかもしれません。
 
でも建物っていうのは
洋服や食料品等とは根本的に性質が異なります。
つまり
日本のビルダーが建てられなければ
日本で建物は、建たないんです。

 
まぁ泣き言をいってもしょうがないんで
私どもとしては、出来ることを最大限やるしかないと思っています。
具体的には、一部木材の在庫化を検討しようかと。
ただ、在庫化って結局 管理工数や
運送コストが増えてしまうんで
見合うかどうか(実質的に効果が見込めるか)、判断が難しいんです。
 
ただ、この差し迫った状況に対して
何もアクションをしないのは
顧客に対しての誠意といえない気がするので
検討を早急に始めたいと思います。